メジャーデビューするデュオは、
坪木菜果さんと、
佐々木淳平さんの2人に決定し、当初予定の昭和歌謡によるデビューから、作詞家の
秋元康氏の
「昭和歌謡的なイメージが感じられない。」の一言で、架空アニメの主題歌的ソングでのデビューに変更された。
また、今回、ユニット名が、
「テクマクジャンクション」に、デビュー曲も、
「ペガサスの正義(仮)」と決定した。
はずだったが、この日になって、タイトルが変わっていることに気づいた。その名は、
「ソクラの憂鬱」(アニメ「セナトレックの盾」主題歌)。
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本日から、レコーディングがスタートした。アレンジを務めるのは、先日、
遊助の
「たんぽぽ」のアレンジも務める、
イイジマP氏。
2人は、その時、ちょうど、セリフの部分を熱演しているところだった。
イイジマP氏いわく、
「何かが足りない。」と言う。何日間かレコーディングをおこなっていた。
合い間を縫って、
辻ディレクターに2人が呼び出された。
辻ディレクターの
「どうですか? このステージ。」という問いかけに、
「明らかに、美女木ジャンクションの使いまわし。」と言っていた。そのとおり、立っているステージは、
「美女木」の部分を手書きで、
「テクマク」に書き直しただけのステージで、
北條まみ風の女性のはなたれまで現存していたのであったから。
呼び出した理由は、ある方々たちとともに勉強してもらうため。その相手は、合計14人のあきばのヲタクたちでだった。カメラを持っていたり、メイドのコスプレをしていたり、
AKB48のはっぴを着ていたり、さまざまである。
これら、
「1万年と2千年前から、(アニメを)愛してるっ」といった人たちに、完成した、
「ソクラの憂鬱」を聞いてもらい、講評をいただくと言うもの。ちなみに、14人には、先入観のない状態で聞いてもらうため、アニメの存在しないアニメソングであることは伝えていない。
あきば歴8年の
友人氏は、
「曲調とかは力強いし、「打てる」し、すごくいいと思います。」ちなみに、
「打てる」と言うのは、歌手をリスペクトし、体を動かすことだそうだ。
あきば歴10年の
OTR氏は、
「菜果さん、もうちょっと「おっぱい」欲しいですね。」。これに対して、
坪木菜果さんは、
「これでも、「C」なんです。」さらに、
「躍動感が欲しいですね。ちいさくまとまりすぎている。」とのこと。
あきば歴2年の女性
さくらさんは、
「声に表情が出しきれていない。ちょっとうまい程度だったら、素人でもカラオケで歌えるので。」
あきば歴10年の女装者
きゅあ氏は、
「力強さがなかった。アニソンの魂が弱かった。」
あきば歴6年の
Nor氏は、
「荒々しさが足りない。ガッツ、熱さ、情熱が必要。」
棒立ちでただ歌っていた2人には、十分の歌の世界に入りきれていなかった。
あきば歴2年の女性
坂下さんは、
「そもそも、このアニメって、どういうアニメなのかが分からない。」
ここで、ヲタクさんたちにネタばらし、
「主題歌だけ先に作って、アニメがないんです。」。ヲタクさんたちは動揺した。
OTR氏いわく、
「ロボットアニメかも美少女アニメかも決まっていないと言うことですね。」
あきば歴10年の
サンボ氏に、
「自分的に解釈して歌ったんですよね。どういう感じに?」に聞かれると、2人は、無言。
あきば歴20年の
高橋氏は、
「敵はどんなイメージを持たれているんですか? 主人公の敵も大事だと思う。」。2人は、そこまで考えていなかった。
Nor氏は、
「もっともっと、作品への妄想を」と言った。
OTR氏いわく、
「うちらが設定を聞いている時点で、伝わっていない。アニソン失格である。仮に決まっていなくても、その部分は、2人で詰めて、歌う表現で世界観・設定が伝わらないとアニメソングではない。」
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今回の曲の設定がいまいち分かっていいない2人に朗報。
秋元康氏から、
「設定」が送られてきた。
21世紀初頭、環境破壊の波を止められなかった人類は、滅亡の危機にさらされていた。
そんな中、世界の最高水準の科学者がシェルターに集められ、世界最高の科学者会議で人類存亡の道を模索した。厳しい環境の中では、肉体は滅びる。そして、苦渋の選択をしたのだ。それは、「NO BODY計画」、肉体を捨て、脳だけを生かす計画。世界から無作為に選ばれた991の脳だけが完璧に保護された、「脳団地」で生きながらえた。しかし、西暦3009年、人類は、新たな危機を迎えた。脳団地の991人の脳が、ホストコンピューター上で戦争を始めたのである。脳がバーチャルな世界で強力な武器を生み出し、その覇権を争い始めたのである。肉体を持たない少女MARIAとHALが、肉体を持たない悪意の軍隊Fと戦う。
すべての脳をコントロールできるホストコンピューターのパスワード、「セナトレックの盾」を手にするのは、正義か悪か? 宇宙の哲学者、ソクラに、「オバーの知恵」を授けられたMARIAとHALが旅に出る。
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これによって、2人は、
「表現しやすくなった。」と言っていた。